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失った重み
俺は頭が割れるような頭痛の中目を覚ました。体は重たく、気分も悪い。眠りに落ちた直前の記憶はなく、いつも通りに一日を終えたのであれば、泣き疲れて眠ったのだろうと推測する。
頭をもたげる様にして布団をはぐり、ベッドから体を起こした。頭痛が酷く目を開けるのが億劫な程であり、二日酔いのような胸焼けがした。
昨日の記憶はないが、酒は飲んでいないはずだ。暫く家から出ていない俺の家には、酒なんてものはなく、食料ですらほぼ底をついている状態だ。
それでも、俺の体調はやたらと二日酔いの症状と似ている。連日泣き過ぎるとこうなるのだろうか。
俺は吐きそうな頭痛に頭を押さえながら、何とか顔を上げると、視界に部屋の中央においてあるローテーブルが映った。
その上には缶チューハイのゴミが山のようになっており、ざっと見ても10本ほどあるだろうか。あんなものは俺の家にはないはずだった。
それとも、酒でも飲まないとおかしくなると思い、買いに出たのだろうか。それで散々飲み明かして記憶をなくしたのだろうか。
前日の記憶がまるでなく、今が何時かさえも分からない。ただカーテンから透けている光から察するに、お昼ぐらいだろう。
俺はいまいち状況が飲み込めないまま、この体調の悪さはあの缶を見る限り二日酔いだろうと考え、しんどさに再度眠ろうと思いベッドに身を投げ出した。
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