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side光 目が覚めて、ベットの側に置かれた毛布を見つめる。 …………夢じゃない さっきまで、ここに遥がいた。 忘れようと、必死に努力しても忘れられなくて、過ぎていく日々にただ流されていたのに……また遥と一緒に居られるなんて 彼は決して居なくならない…… 愛してるとお互い伝え合った僕達。遥が僕を強くしてくれる、そんな気がした。 あれだけ陽の光に当たったのに、次の日には熱が下がった僕。 ベットに横たわったまま、両腕を持ち上げて見る。どこも赤くなってない。身体も辛くない。 「……今は……何時だろう」 夕方まで一緒に居た遥を、兄さんからの連絡で駿さんが迎えに来た。 何度も僕を振り返って、 「すぐに逢いに来るから」 そう言って帰っていった遥。安心した僕は、もう一度寝てしまったんだ。 ゆっくりとベットから出て時計を確かめると、夜の9時を回ったところ。 部屋のカーテンを開けて、外を見る。綺麗な月が浮かんでいて思わずスマホを手に取った。 写真を撮って遥に送ると、すぐに既読になる。 『起き上がれたの?』 さっそく送られてきたメッセージ。 『うん。もう大丈夫そう。遥は?』 そう送った途端に鳴り響いた着信音。 「……もしもし」 「良かった。声も大丈夫そうだ」 安心したように、息を吐いた遥。 「……不思議なんだ。今までこんなに早く熱が下がったことないのに……肌も何ともないし。遥の風邪はどう?」 「僕は、先生の薬が良く効いたみたい。今は何でもないよ………でも、困ったことに…」 「……もしかして足?痛いの?」 「ううん。足も大丈夫」 「なんだ。びっくりさせないでよ。じゃあ何が困ったの?」 「……もう光に逢いたくて困ってる」 「………遥」 「……逢いたいよ」 「……うん。僕も逢いたい」 「……これからは、いつでも逢いに行くからね。もう我慢しないから」 遥の素直な一言に、嬉しくて顔が緩む。 「……待ってる」 これからは僕も、素直に遥と向き合いたい。自分のことを諦めるのは、もう終わりにしよう。 もう決してその手を離さないから…… なかなか切れない電話を2人で、せーのできった後、僕はキッチンに向かった。
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