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子
正直に言う。
俺は勉強が嫌いだ。
それでも学校に行ったのは、給食が旨かったから。それに友達もいる。勉強なんかよりも、そっちの方が断然楽しかった。
国語も算数も理科も社会も、少しは理解できるが、まるで面白味を感じない。
そもそもなぜこれを学ばなければならないか、それが分かっていない。
親が行けと言うから、学校へ行っている。勉強しなければ、よい社会人になれないと言う。そんなものかと思いながら、俺は学校へと通った。
おかげで小中高と、1日も休むことはなかった。どうやら身体は丈夫らしい。中学、高校では野球に熱を上げ、勉強そっちのけで熱中した。
巨人軍に入るのが夢だった。
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