結里子 24

1/2
前へ
/143ページ
次へ

結里子 24

まさかのケイからの言葉に、嬉しくてどうやって東京に戻ったか思い出せないくらい、気持ちはふわふわと雲の上を歩いているみたい。 それでも現実は こなさなくてはいけない事が山の積み。 「落ち着け!自分!」と言い聞かせて 準備作業を続ける。 紘太とのお別れしたあの日から、平凡だと思っていた私の人生にこんなことが起こるのかと 「悲しみ」 「苦しみ」 「喪失」 「絶望」 「不幸せ」 まるで私の為の言葉かと思った日々。 心は壊れて、生きていくのが 虚しく思えて、死んでしまっても いいかな?とぼんやり考えたあの時。 でも唯一、私には無かった言葉は 「孤独」 寂しさを感じた時があっても気がつくと 家族や友達、職場にも 支えてくれた人達がいた。 本当にありがたい事だと思う。ご縁の中でケイにも出会えて、明るい彼のおかげで 「希望」 「未来」 「前進」 と言う言葉を持てる様になった。 オレンジ色の太陽の様なケイと、いつまでも 一緒に居られるなら余計なものなど 何も要らない。心からそう思える。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加