戻りたい

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戻りたい

「 ぁっ 、 んん" ···ッ······」 初めて乳首を誰かに舐められた。 くすぐったい感じがする·····でも、、何故か身体が反応して声が出る。 先輩は乳首を口に含ませると、突起物を舌で転がす様に舐めて·····舐めるだけだと思ったら、いきなり甘噛みしたり、引っ張ったりしてくる。 その度に俺は変な声が出てしまう、、、 「いや?」と先輩は俺に確認してくる。 「だぁ ·····ッぁ♡ 大···丈ぶ····で す、、 んっ♡」 乳首を舐めていた口が離れると、薄い胸板に何度も何度も先輩はキスをして··········その度にチクッとした痛みがはしり「けっ、 けーさんは ぁっ はぁ·····さっきから、、な、何して···るんですか?」と尋ねると、 「俺のっていう痕つけてる」と何故か上機嫌だ。 (痕·····??) 意味がわからない。 「な、、何ですか? 痕って·····ッ、」 聞いてる間にもそこら中に小さな痛みがはしる。 「怜はキスマークって言葉は分かる?」 「? 、一応言葉だけは、、」 「今それつけてる」 「 ···································え"?!」 テレビでしか聞いた事が無かった事を今されてるのか?!?! 「ははっ、そんな驚く事?」と、笑いながら先輩は言う。 「お、驚きますよ!!明日も朝から授業なんですよ?!」 痕が残った状態で明日·····もし大学メンバーに見られたら何て言われるんだろうか··········。 久坂はkwskってワクワクしながら言うし、慎二は怜〜!彼女出来たのか?って目を輝かせながら聞いてくるし、鳥部は青ざめて心配してくるだろーなぁ、、、、 「大丈夫だよ、見えない所しか付けてない。·····勿論分からない」 (脱がないと?) なら、確かに自分の家か先輩とこういう事する時しか分からないな·····。 「···············本当ですか?」 俺は念の為先輩に聞く。 「本当だよ。まぁ、見られても俺は良いけど」と、先輩は悪戯を思い浮かべる子供のような笑みを浮かべていた。 俺は良いけど、ってこっちは全然良くないですからッ!! 「痕つけるなら、事前に言って欲しいです·····不安になるので、」 「ごめん、次は気を付ける」と、額に優しく口付けをした先輩は「下·····脱がすぞ」と俺の下着を脱がす。 「ッ、」 先輩に全裸を見られるのはあの倉庫以来だ。 「··········、」 不意に··········水泳部のクソ野郎にやられた事を思い出して気分が沈む。 もし、クソ野郎にΩだとバレなければ···俺はあの高校で三年目もβと偽って過ごし、先輩とも変わらず会ったりしたんだろうな、、、 一年の時出来た友達や····もしかしたら他の友達も出来たのかもしれない。 もぅ、取り戻せない時間なのに···············。 「 怜?! 泣いてるのか?嫌だったか?」 驚いた表情で先輩が聞いてきた。 「え·····?」 右手で自分の頬に触れると透明の液体がべったりとついていた。 (なんで?) 転校する時、あれ程自分の部屋で泣いて泣いて·····涙が枯れたと思う位·····泣ききってスッキリさせたと思ってたのに、、、、 「あ、えっと·····違います。いや···違うっていうのは先輩の行為が嫌とかじゃなくて············そのっ、思い出したんです」 慌てて先輩との行為が嫌で泣いてる訳では無いと話す。 「思い出した?」 先輩は俺の目に溜まっている涙の粒を指で掬う。 「はい···········水泳部のクソ野郎にΩだってバレずにいたら、脅される事も無く···友達や、、けーさんともずっと楽しく過ごせてたんだろうな、って。過去の事なのに····未練たらしいですよね、ほんと·····すみません」 言っていて自分に呆れて笑えてくる。 「怜は···あの頃に戻りたい?」 「──────·····ッ、そーですね···戻れるなら·····戻りたいです」 やり直せるならやり直したい。 そしたら今度は水泳部にも入らずに帰宅部として過ごす。 「·························。」 先輩は静かに黙ったままだったが、少しして俺に下着を履かせるとバスローブも着せてきた。 「け、けーさん???」 いきなり服を着せてきたので困惑する。 「今日は寝よ」 俺を強く抱き締めながら先輩は言う。 「で、でもっ、、契約·····」 「いい。今日はこれで十分」 ···俺が泣いたから? 萎えた?? 面倒臭い奴って思われた··········? 「お、俺のせいで萎えましたか?」 言葉が震えてしまう。 「違う」 直ぐに返答が返ってきて先輩が言葉を続けた。 「違う、萎えた訳じゃない。俺は怜を大切にしたいから泣いてる怜とは出来ないだけ」 「面倒臭い奴って思いませんか?」 「思わないよ。はぁ········怜はネガティブ過ぎる」 重い溜め息を吐いて先輩は俺の額にデコピンをくらわす。 「いたっ」 痛みで俺は額に手をあてた。 「面倒臭い奴に俺は時間を割かない。怜だから喜んで時間を割く」 分かったか?と、ルビーの様な綺麗な目が俺を見詰めている。 「〜〜〜〜〜ッ、·····はいっ、、」 先輩の言葉が素直に嬉しかった。 俺の為に時間を割いてくれると言ってくれた·····。 「よし。じゃあ明日家まで送るから寝るぞ」 「はい、けーさん おやすみなさい」 「ああ、おやすみ」と先輩は俺の頬にキスをする。 なんか·····扱いが凄く甘い、、、 俺は先輩の行動にドキドキしながらも腕の中で眠りにつく。
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