Zwei:Erinnerung

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 アイリアはゆっくりと頷く。最後の、最大のルーシィの役目は、おそらくこれを伝えるためなのだろう。そして、アイリアは今から最も知るべきことを尋ねる。 「あたし達は……これから、どうするの?」 「そうだね、エンゼルにも話したことだけど、キミにも伝えておこう。キュプリアに至るために、魔女を倒してエネルギーを彼女に還元してきたというのが、ここまでの行動。そして、ボクでオーバーフローして、本人に接触できるようになったわけだ」 「うん、だから?」  これではあまりに具体性がない。ずっとアイリアが思っていたことなのだが、ルーシィの言うことはどうもフワフワしている。秘密を話すだけ話して、最後の指示は具体的に、が理想なのだが。  流石に楽天的で温厚なアイリアもこれには露骨に呆れるばかりである。 「わかったわかった。世界のどこか、おそらくは身近な場所に、が生えてくるはずだ。そこに突入を図ってくれ。ただ、今まで何周もチャレンジしてきたけど、成功はしてないな」 「それつまり無理では?」  具体的な指示をしてみたら、もっと呆れられた。ルーシィの心中はいかに。とはいえ、100%無理なら、こんなことは頼まない。 「キュプリアは、正直魔女の中でも抜きん出てるからね。彼女はどうも接触を避けたいらしい。でも、幾度も周回を繰り返していくうちに、キミは……いや、キミたちは、最高の力を手にした」  周回によって変わるものは何なのか、アイリアは知らない。だが、ルーシィがこれほど望んでいたものに、思い当たる節が一つ。 「ニルヴ、エンゼル、そしてあたし。希望の未来を作る、精神の力からなる能力のシナジー……いや、って、呼ぶべきものだよね」
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