檸檬のくちづけ

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檸檬のくちづけ

口惜しく離れていった 君のその熟れた唇を 黄昏た古びた教室で思い出し、愛とはこういうものであったのかと知る 昨日までの自分とは体が変わってしまった もう二度と戻れないだろう、濡れた私の心に ただ、檸檬の ただ、檸檬の爽やかな名残を 水が濁る前に、君を知れてよかった この感情だけを胸に駅まで歩いていく ただ、檸檬の ただ、檸檬の爽やかな名残を
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