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女を組み敷いて居た男は絶頂が近いのか、おうおうと呻き、女の細い腰を掴むと激しく揺すった。
女は応えるように小さな悲鳴を歓喜に乗せた。
それがクライマックスの道筋だったのか、二人を繋いでいた部分からドッ──と白濁した体液が溢れ出した、後を追うように僕も熱い吐息と共に同時と果ててしまった。
果てて尚貪るように、事後の恋人達の様子を覗き見ながら、己の体液で汚したそこを弄っていると、男がゆっくりと身体を外らした。
組み敷かれていた女の顔が目に飛び込んで来て……その顔を確認した途端、僕は慌ててその場から逃げ出した。
汚れた下肢をしどけなく晒していたのは女では無かった──。
その下腹には自らも性を吐き、体液で汚した小振りの陰茎が有ったからだ。
だが、僕をその場から逃げ出さたのは、『男同士』の情事と知ったからでは無く、組み敷かれていた相手の顔を見知っていたからだ。
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