祠の秘め事➁★

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 女を組み敷いて居た男は絶頂が近いのか、おうおうと呻き、女の細い腰を掴むと激しく揺すった。  女は応えるように小さな悲鳴を歓喜に乗せた。  それがクライマックスの道筋だったのか、二人を繋いでいた部分からドッ──と白濁した体液が溢れ出した、後を追うように僕も熱い吐息と共に同時と果ててしまった。  果てて尚貪るように、事後の恋人達の様子を覗き見ながら、己の体液で汚したそこを(まさぐ)っていると、男がゆっくりと身体を外らした。  組み敷かれていた女の顔が目に飛び込んで来て……その顔を確認した途端、僕は慌ててその場から逃げ出した。  汚れた下肢をしどけなく晒していたのは女では無かった──。  その下腹には自らも性を吐き、体液で汚した小振りの陰茎が有ったからだ。  だが、僕をその場から逃げ出さたのは、『男同士』の情事と知ったからでは無く、組み敷かれていた相手の顔を見知っていたからだ。
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