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夕食の時の話題は旦那からだった。
「そういや、昨日送ってくれた尾崎と竹原いただろ?あいつらがさー、いやぁ、ほんと参るんだけどさぁ、雪美の事すっげー誉めるんだよ。めっちゃ可愛いって。
いや、俺は、さ、もうずっと前から雪美の事可愛いって思ってるけど、あんなに言われると何て応えたらいいかわかんないよな。
帰る頃にはもう社内中の噂だよ。仕事来てんのは俺だってーの。ま、悪い気はしなかったけどね。」
まぁ、よく喋る。よっぽど上機嫌みたいだな。
「やだなぁ、私そんな大した事ないよ。何かあった時会社行き難いじゃない。」
「そんな事あるよ!雪美は可愛い!まさか結婚してくれるなんて思ってもいなかったし、俺が仕事中でも他の男と喋ってるんじゃないかと思うとヒヤヒヤするんだ。付き合ってる頃は別々の家だったし雪美も働いてたから、あんま言えなかったけどさ。結婚したら絶対専業主婦して貰うんだって決めてた。」
ええ?!そうなの?知らなかった、、そんなに焼きもち焼きだったんだ、、いや、悪い気はしないけど。
「結婚したら余計にね、心配で、、ほんとに雪美は俺の奥さんなの?どっか行ったりしない?とか、もうほんと不安で。ほんとは買い物とかも行って欲しくはないけど、それはまぁしょうがないよね。」
ありゃりゃ、そんな束縛系だったんだ、あぁ、だから行き先も、今何してるかのラインがやけに多い訳だ。
まぁ私は私なりにのんびりやっているし、他の男性に振り向くつもりもない位、満たされてるし、本とコーヒーさえあれば1日家でも困らない。
地元で働いていたのは特に夢や野望があった訳でもない。
結婚したらしたで、そんな不安になるもんなんだね。
私はゴールのつもりだったから、全く不安になんてならない。
愛されているという自信も、愛しているという自信もあったから。
「俺は絶対雪美をどこにもやらんっ!」
と鼻息荒く旦那は言う。
「あははっ!私はもう孝則のものだよっ!お父さんか!?」
楽しい会話と食事になった。
ソファーでくっついてテレビを観ながら談笑し、一緒にお風呂に入って就寝準備をする。
旦那は家ではお酒を飲まない。
私は飲めない。
だから早めにベッドに入ってイチャイチャするのが日課だった。
旦那は週2回ペース位で私を求めた。
殆どはイチャイチャしながら寝る日の方が多いし、私もそれで良かった。
求められるのも嫌じゃなかった。
求められる時は、何度も何度も私の名を呼び、愛していると囁かれ抱き締められる。
当然旦那は私の身体を熟知している。
私の感じる耳や背中を念入りに愛撫し優しく陰部を舐める。
指や玩具を使われるのが苦手な私に彼は執拗なまでその生温かい舌先で私の豆をしゃぶりまくり、吸い上げ、ねぶり上げる。
と思うと、戻ってきて乳房を揉みながら片方の乳首を甘噛みし、吸う。
ジンジンしたままの私の股間がムズムズし始めると、私は膝を彼の身体に擦りつけてしまう。
その合図を待っていたかの様に、乳房への愛撫を止め、私がイキ易い体形に身体を持って行き、また私の陰部を愛撫し始める。
俺、雪美のここの匂い、すげー、好き。
彼のが凄く膨れ上がっている。
私もせっかくだから彼のも舐めようとするんだけど、彼はそれをかわし、私がイク事を優先しようとする。
当たり前。一番感じる所を知っている。イカない訳がない。
「んっ、、!あ、ああっ!あっ!い、イクっ!!、、、んっっ、んっ、、!」
私の身体はエビ反りになり、電流が走り抜け、釣り上げられた魚の様に何度も何度も何度もビクン、ビクンと跳ねる。
それを見て満足したかの様に旦那は私の両足を持ち、ゆっくり侵入してくる。
真冬にお風呂に入る時に似ている。
奥まで差し込んだ時の彼の顔は恍惚としている。
私はまだ身体に余韻が残ったままなので、侵入者を無抵抗で引き入れる。
ただ、深く刺されば刺さる程内蔵が圧迫されるかの様な一杯感を感じる。
はあっ、と旦那が熱い吐息を一息漏らしてから、徐々に出し入れのスピードが早くなる。
私がまた感じ始めるのは、この頃からだ。
擦れるのだ。どこに?と上手くは言えないけど、中の上と、入り口辺り?
そこが擦れれば擦れる程痺れるのだ。
彼のリズムに呼応して、私の身体も快感の悲鳴を上げる。
弱く付いたり、強く付いたりはあるが、結局彼のフィニッシュが近い時には腰が砕けるのではないか?と思う位早くて強い。
そして私も小さな悲鳴から、喚き声の様に変化する。
そして、私達は果てる。お互い全力疾走だ。
でもスポーツ後の様に汗が心地よい。
シャワーを浴びる時もあるが、大概はそのままお互い抱き合って眠ってしまう事の方が多い。
そして、私は幸せに包まれながら、眠るのだ。
今日の彼はいつもより私を激しく求めた。
きっと会社で私の話が出たからだろう。
雪美は俺のもの。
可愛い雪美は俺の自慢。
とでもいう様に彼はガツガツと私を貪る。狂おしい程の愛情と共に。
流石の私もヘトヘトだ。
でも、たまにはいい。その対抗心が彼を焚き付けこんなにも燃え上がるのも、愛されていると全身で感じる。
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