Statistic

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「色を変えるんだ! 」  銃をぶっ放す。  手首に衝撃がきた。  視界がブレた。  一発。  二発。  重い弾丸が宙を走るのが視認出来た。  スローモーション。    弾道の先に立つ人形風船に突き刺さる。    Fight, fight, fight, fight    スイカみたいに割れていく。  噴き出す赤い果肉。  鼻に沁みる硝煙は眉間の先からドラッグに変わり母親の声で俺を宥めた。  ノイズは銃声で消せ。  サイケな色に赤を塗りたくれ。  一人の死は悲劇(The death of one is a tragedy)  大勢の死は単なる統計(The death of millions' just a statistic)  ジョックス(脳筋大将達)は10ポイント。  プリーザー(子分)は8ポイント。  メッセンジャー(パシリ)は5ポイント。 「あっち行け、ブサイク(Fuck away dick head)」  汚い唾を飛ばしながら、椅子を盾にして俺にタックルしようと狙うジョックス。  そんな事をしても無駄だ。  此処はフィールドじゃない。  お前は授業中、退屈すると直ぐに俺をターゲットにして楽しんだ。  今はお前がターゲットだ。  放たれた銃弾は椅子を突き抜けジョックスに命中した。  椅子を抱いたまま倒れる奴を見下ろす。  脚で椅子を蹴り、3発撃ち込み中指を突き立てた。  これで10ポイント獲得だ。    
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