序章 球技大会って何でもあり??

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序章 球技大会って何でもあり??

 あ。オレ?  オレの名前は、新君(しんく)・ズンダ・垂神他(たれがみた)──聖じゃるちゅんな国際学園高等部1年生だ──  何──? 学校の名前が変だって?  そんなこと──オレに言われてもなぁ──どうしようもないよナ──そういう名前の学校に入ってしまったンだシ──ま、名前は変だけど、気に入ってるンだよ。 この学校──  中学からこの学校に入って、今年の春で4年目か──なんだか、アッという間だったような気もするシ──ここまで長かったような気もするシ──少し複雑なのサ。いろいろとナ? ──で、今は朝飯のクロワッサンを咥えて階段を駆け上がっている訳でサ──何でかって? そりゃー、遅刻しそうだからに決まってるだローが、何しろ担任のゴスタス・(ぎょく)火狩野(ひかりの)ハァ──おっそろしいンだよナ──オレが言うんだから、間違いないヨ!──うん。 あ、あと、学級委員長の慈琉奈(じるな)・デストーク・良湖畔(よいこはん)──美人だけど──当たりがキッツイんだよな?──特にこのオレに──オレ、彼女に何か酷いことしたことあったケ?──まぁ、いいや──とにかく、急げダ!!  見上げた角度が40度程もありそうな急な階段を駆け上がる新君(しんく)──と、階段の上の四階の廊下に仁王立ちとなって待ち構えているのは──担任のゴスタスでは無い──キッツイ委員長の慈琉奈(じるな)でも無い──じゃ、誰?─あ!アイツは、肘球技(エルボウボール)部部長の── 「おっ、はっ、ヨォ! ザいっす! 影令場(かげれば)部長!」  オレは脱兎のごとく階段を駆け上がり、肘球技(エルボウボール)部部長の脇を通過しようとした──だが!  「待てやーー! 1年の垂神他(たれがみた)――! この入部届に拇印を押さんかーーい!!」  影令場(かげれば)部長の突き出してくる朱肉と黄色の入部届け用紙がオレに迫る!!  (ヤバい!!)  考える間もなく、オレは空中で錐もみ1回転! 危うく朱肉と黄色の入部届け用紙の猛攻を躱した。 「チィッ! くっそぉ! 垂神他(たれがみた)のヤツめ!・・だが、相変らずキレのあるヤツだ! 俺は諦めてないぞ!」 唇を噛み締めたが、すぐにニヤリとほほ笑む影令場(かげれば)部長。 「ヤバかったゼ──とっ!!」  四階の通路を右に向かって走る前方15mに立ち塞がるのは──!  シルバープラチナの長い髪をツインテールにした性格のキッツイ委員長の慈琉奈(じるな)!!  彼女のダークブラウンの瞳がギラりと光る! (さぁて! どう切り抜ける?!)  刹那の中、オレの頭はフル回転───
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