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「いや! そりゃ! ずるっ!」
慈琉奈委員長の究極の選択に頭を抱えるオレ!
(2週連続?!、ハイパー蹴鞠の練習ができなくなるゾ。 ここはァ──)
オレが返答に窮していると、慈琉奈が今度は少し優しい声で、ムチの後のアメを提案してきた。
「悩むことかなー? じゃあ、メリットも無いとね? 球技大会1週間後にある中間テストに備えて、三教科のノートを見せてあげる──って、オマケを付けたら──どう?」
「!──仰せに従います! 慈琉奈委員長!」
勉強がさほど得意でないオレは、あっさりと手を打ってしまった。
何しろ三教科の中のひとつの英語は小テストの結果からも分かるように──赤点ギリギリなのだ。
(ん──慈琉奈委員長が推すセパタクロー庭球を支持の第一希望にして・・第二希望をハイパー蹴鞠にしても問題ないッてことだよな? 球技大会は全部で三競技の予定だし、二競技まで出場できるし──)
と、オレが頭の中で密かに計算していると──
「第一希望をセパタクロー庭球にするように支持者を確保してね? 第二希望は垂神他のやりたいハイパー蹴鞠で構わないから──その二つに出場できればいいよね?」
!なんてことだ──慈琉奈はあっさりとオレの頭の中を看破してきた!
「それじゃ──交渉成立ね? 遅刻は朝の啓蒙活動のためということで、取り消しておいてあげるから──休み時間の勧誘よろしくね!」
慈琉奈はそう言い残すと、そそくさと教室に戻っていくので、オレも素早く彼女の後方に続いて教室に入っていく。
「垂神他君は──朝の啓蒙活動で遅れました!」
教室に入るなり、慈琉奈委員長は手を挙げながら担任のゴスタス・玉・火狩野にハッキリと告げた──
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