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『おおおーーっ!』
『粋な計らいじゃねェーか!』
『ヤッターー!!』
クラス全員にどよめきが走る。
「・・ということは、先生?」
クラス1のインテリと呼ばれているちょっと陰気な小半典・サイラス・凍李島がインテリ眼鏡を直しながら口をはさむ──いつもは大人しいコイツが、今日は一体どうしたのだろう? オレはちょっといぶかしく思った。
「もし、この水星クラスの選抜チームが三競技すべてで先生チームと当たって勝利した場合には、このクラスがかなり贔屓されていると思われるのでは?」
小半典のヤツは結構心配性だな──と思うのはオレ。
「うむ。 その点については大丈夫だ」答える担任のゴスタス。
「生徒会でトーナメントにおける抽選のルールが細かく決められていてな。もし同じクラスのチームが複数の競技で先生チームと当たるときには、もう1回くじを引きなおすことになる」
「──なるほど、理解しました」
立ち上がっていたインテリ眼鏡の小半典のヤツが腰を下ろす。
まぁ──ヤツなどと呼んでいるが、実は小半典は、オレにとっては大事なブレインなのである。
そういえば、慈琉奈委員長は、生徒会の書記でもあったな──オレは、ふとそのことに思い当たった。
(ウラで何かが動いている??)
ちなみに──ちょっと、わかりにくかったかもしれないが、ここ聖じゃるちゅんな国際学園の一つの学年のクラスは、水星クラス、金星クラス、火星クラス、木星クラスと4クラスあるのだ。
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