序章 球技大会って何でもあり??

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 チャイムが鳴り、ホームルームが終わるか終わらないうちにオレ──こと、新君(しんく)・ズンダ・垂神他(たれがみた)は──ン?なぜかフルネームで自己紹介しちまったが・・・まずは、とんでもなく興味を引かれたVR《バーチャルリアリティ》大玉ころがしの恐らく制作チームの代表であるソフトウェア超研究部部長の小半典(こはんてん)・サイラス・凍李島(しばりしま)の机に駆け寄った。 「おーい! 小半典(こはんてん)!」  オレはいつものように小半典(こはんてん)のヤツの首に軽くスリーパーホールドをかけるように手を回すと話しかけた。 「水臭いぞォ? オレに内緒で、いつのまに面白い球技を企画していたんだー? 放課後にオレにも試させてくれよ!」 「ゲホッ!」  別に苦しいわけではないが、いつものように判で押したように答える小半典(こはんてん)。 「あいかわらず・・乱暴だな? 新君(しんく)!」 ──そう、半分脳筋だが、頭脳はそこそこで、身体能力抜群のオレであるが──このちょっと陰気でインテリ眼鏡の小半典(こはんてん)とは、妙に気の合うところがあるのだ。 「なあ、いいだろ? 小半典(こはんてん)?」 「・・わかったよ・・じゃあ、放課後に太古魔術研究同好会の仮部屋で・・」 「?・・ソフトウェア超研究部の部室じゃないのか?」疑問符を浮かべるオレ。 「ああ、その隣の小スペースに間借りしているのが太古魔術研究同好会なのさ」
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