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第一話【忘れじの花】
「余命…え?いやいや、どゆこと????」
いきなりで全く理解出来ない、頭が困惑している中ひとつの言葉が出てきた。
「あと、どのくらいの余命を宣告されたんですか。俺、力になるよ、その…花?探すの。」
すると彼女は笑って言った。
「余命は知らない、でもいつ死ぬか分からない。しかも私の花はどこにもない。世界中、どこを探してもね。」
ミステリアス少女の夢話は続く。
ある日、佐々木さんの机に文字が書かれていた。
『あなたはなんなの?気色悪い』
ハッキリとした文字に怒りの思いが湧き上がる。鉛筆で書かれた文字を見ながら俺は思った。
『残り余命も少ない奴にミステリアスなのに何が悪い。もっと支えてやろうぜ。』
「ちっ、」
さっさと席に座ろうとした…けど、やっぱ我慢できない。堪えきれない。
俺は思いっきり足を机の上に乗せ、言った。
「おい、てめぇら!こん中で佐々木さんの机に落書きした奴だれだぁ?!!!」
その瞬間、佐々木さんはドアを開け入ってきた。
「えっ、えぇ…」
無論俺はその後、職員室へと送られた。でも内容は入らない。
なぜ怒ったのか、なぜ彼女が気になるのか、なぜ、何故…なんで。
帰り道、彼女は言った。
「ごめんなさい、私ってやっぱり良くは見られてないんですね。ミステリアスですよね、もしかして無理に合わせてます?」
合わせてなんか…無いから…。
「そういえばもうすぐ夏休みですね。佐々木さんは何をするんですか。」
すると彼女は肩を下ろして言った。
「親と一緒に実家に行って、海行って、山登りして…あっ、すいません。」
慌てている様子、落ち着かせなきゃ
「ううん、大丈夫。やっぱり病気っていつ起こるか分からないから沢山したいことがあるんだね。俺も沢山ある、皆でバーベキューでしょ、花火でしょ、あとキャンプとか…そうだ!あのさ。」
俺は佐々木さんの目を見て言った。
「一緒に行こう!夏祭り!!」
これでお前を笑顔にしてやる、だから。今は、今は、時間を神はくださるのか。
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