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入浴剤の色が濃いとはいえ、視線のやり場に困る。
男同士なのだし、下半身は見えていないのだからプールかサウナだと思い込めばいいのだろうがーーそれでも目が泳いでしまいそうになり、いっそのこと翔馬から完全に顔を逸らして浴室のドアノブに視点を一点集中させることにした。
だと言うのに、翔馬は「巧さん」と俺の名前を呼んだ後、ちゃぷっと水音を立てながら俺に肌を近付けてくる。
あまりの距離感の近さに思わず振り返るとーー。
「ん……」
顔を近付けられ、キスをされた。
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