マジで?②

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マジで?②

眠りは深いはずなのに、和真は浅い眠りで夢を見た。 美由紀が似合っていないヘビーメタルの衣装を着てベースを弾いている。そして、目には銀縁のサングラス。その隣には素っ裸の結夏が汗を全身から流し、シュウと性交渉に及んでいる。彼も全裸で体をライトに照らされ、汗を垂らしていた。 見たことも無い女性、多分、この子が麻里子(まりこ)というのだろう。フライングVのギターを弾いている。この子も何も着衣を来ていない。股に挟んだギターが艶かしい。比嘉っちは紫紺の大きなハイビスカスを幾重にも付けたアロハシャツを着て、ギターを弾いている。 その中に和真の姿は無い。段々と美由紀と比嘉っちが近づいていく。 ギターソロに入った。麻里子と比嘉っちと美由紀が背中合わせで楽器を鳴らしまくる。弦楽器達の見せ場だ! しかし・・・ 3人は急に演奏を止めた。彼らは弦楽器を投げ捨てると急に着ていた衣服を脱ぎ出した。 そして、3人とも全身の素肌を晒した。 これは夢だ!和真が見ている夢なんだ!舞台上でバンドメンバーが全裸だなんて!しかも、ボーカルとシンセサイザーが一心不乱に行為をしている。 「なんて!糞野郎達のバンドなんだ!」 ガバッ! 和真が飛び起きようとした。しかし、左腕が固定されて、起きることができない。左に素っ裸の美由紀が横たわって穏やかな寝息を立てていた。気付いたら和真自身も脱がされ一糸まとわぬ姿だ。辺りは朝焼けの陽射しが差し込みつつあった。美由紀の肌が目に入る。素晴らしい曲線美だ。彼は大きく溜息を付きまた、布団に寝っ転がった。 「見ちゃいかん。見ちゃいかん。俺と美由紀はそんな関係じゃない。」 と言いつつ、彼の左手が美由紀のまだ、未成熟の乳房に伸びた。触れるとマシュマロとチーズケーキの中間のような弾力があった。 「ん・・・」 美由紀が呻いた。和真の男の部分がヤバい事になってる。彼は身震いしながら、視線を美由紀の裸身から離した。そして、大きく深呼吸をすると、強く目を閉じた。眠れなくてもいい。美由紀の裸身を目に焼き付けてはダメだと思った。 眠れる筈がない。子供の頃から一緒にいた。しかし、裸を見たのは幼稚園の時以来だ、傍からは未成熟に見えても、和真に取ってみたら充分、魅力的な抱芽のする、オンナに変貌していた。
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