Okinawa in December ②

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Okinawa in December ②

「えぇ!マジかよ!!!!!!!!」 「和真、観念しなよ。松田聖子の『風は秋色』と『夏の扉』の衣装はピンクのフリフリね。振り付けも覚えてよね。 「マジか・・・マジか・・・マジか・・・歌だけじゃ、ダメか?」 「ダメダメ。河合奈保子の『エスカレーション』は真っ白なフリフリね。最後の曲だからね、気合入れてよ!」 「まぁ、麻里子と俺は機械に打ち込みの手間があるからな。その分、和真は我慢我慢だぜ。」 比嘉っちがニヤニヤしている。 「ちっきしょう!」 3月ライブの曲 ➀Dont Stop Me Now (QUEEN) ②I was born to・・・(QUEEN) ③Let it Be (The Beatles) ④さよならのオーシャン(杉山清貴) ⑤君は天然色 (大滝詠一) ⑥First Finale (杉山清貴&オメガトライブ) ⑦じれったい (安全地帯) ~~アンコール➀~~~ ⑧風は秋色(松田聖子) ⑨夏の扉(松田聖子) ~~アンコール②~~~ ⑩エスカレーション(河合奈保子) このラインナップに決まった。 ・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・外からスタジオを叩く音がする。ガラス扉の向こうに誰かいる。 コツ・・・コツ・・・ 外に誰かいる。桜庭結夏(さくらばゆうか)だった。メンバーは首を傾げて、ドアを開ける。アルコールの匂いがする。汗もアルコール臭い。随分、飲んでる様子だった。 同じ2年の比嘉っちが 「結夏、お前何しに来たんだよ!」激しい口調で言った。 「みんなに謝りに・・・」 桜庭結夏は深く頭を下げた。 麻里子は言葉にならず、息を飲むだけだった。和真も言葉にならなかった。 バンドのボーカリストとバックレた結夏だった。 「オトコとは分かれた。また、みんなでバンドがやりたい。アイツ、糞野郎だった。」 比嘉っちが頭をかいた。 「結夏、お前、バンド捨てて、オトコにに走ったんだぜ。何を今さら・・・それに結夏だけ目立とうとするライブパフォーマンスも大嫌いだった。」 帰れ! 比嘉っちは冷たく言ったが、和真が口を挟んだ。 「俺も美由紀とずっと一緒にいて、バンドに参加できない時があった。」 「和真、それとこれとは違うんだ。糞ビッチが!お前、我儘なんだよ!結夏!」 麻里子が口を開いた。 「機械に打ち込みやってくれる人、足りなかったんじゃなかったけ?」 「時間も少ないし、足りてないけど・・・」 「表には出ないで今回はお手伝いって事で、打ち込みだけやってもらえば?」 「う~~~~~~~ん」 比嘉っちが麻里子の言葉に唸った・・・
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