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様子がおかしい元カノを見れば誤解が生じるもの、よね。
「まぁ瑠歌は失恋から立ち直るために他の男とやっちゃうような子ではないから。それは凪くんだってわかってるでしょ」
「なんでそこで凪の名前が出てくるの……」
「だって気にしてそうだから」
「私は別に……」
確かに真っ先に頭に浮かんだのは凪の事だった。知られたくないって……
でもそれすらバレていたなんて、余程わかりやすいんだな私の態度は。
「でも意外よね。まさかあの支配人がそんな大胆な行動するなんて」
「それは私も思う。どういうつもりなんだろ……」
「そんなの好きだからに決まってんじゃん! さすがにそれくらいはわかるでしょ!」
「あー……」
やっぱりそういう事だよなって、仁菜に言われて再確認させられた気がする。
いつから好きになってくれていたんだろ……
それより・・・
「これからどうすればいいんだろ……」
クリームパスタをフォークでクルクル巻き付けながら思わず出てしまった本音。
凪も桐葉さんも急にどうしたっていうの。 なぜ急に恋愛感情が動き出したんだろ。 凪と別れてから私はしばらく恋愛はしないって……そう思っていたはずなのに───
目の前で悩む私に、仁菜が『早く自分の気持ちに素直になりなね。じゃなきゃ両方に悪いよ』と追い討ちを掛けてくるから、それでまた更に頭を抱えた。
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