約束された勝利

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追い込まれたペパマシェカラスチ公国はABC兵器の使用を示唆、今すぐにストロウ共和国に武装解除を要求し、脅迫による勝利を得ようとした。大統領は国土に対するABC兵器の使用を恐れて交渉のテーブルに就こうとしたのだが、レンタル兵士の隊長が単身ペパマシェカラスチ公国に潜入し、独裁者を確保。敗戦の宣言、ストロウ共和国からの全軍撤退、その後の政権交代を約束させるのであった。独裁者は全財産を投げ売っての保身をレンタル兵士に懇願したのだが、受け入れることはなかった。この辺りはプロである。 ペパマシェカラスチ公国はペパマシェカラスチ共和国へと生まれ変わった。独裁者と貴族達は戦争を引き起こした罪により終身刑。戦闘機のブラックボックスも公開され、自作自演だと言うことが世界中に晒され、世界最悪の独裁者の名を欲しいままにし、惨めに獄中死を迎えた。政権は民間人より選ばれた代表者に委ねられることになった。 ストロウ共和国は戦争に勝利した。レンタル兵士もレンタル料金の受け取りを確認し、大部隊を素早く撤退させるのであった。 「では、またのご利用お願い致します」 「申し訳ないが、君たちを利用することのない平和な世界を望むよ」 「よく言われます。出来れば我々も廃業を望みたいところですが、生憎と、我々を頼る国は多いもので」
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