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同期のいけ好かない首席と次席
「かうおなーあおういっほ」
「なんて??」
テオは口の中がいっぱいのまま喋る知人に怪訝な顔を見せた。明るい茶髪の女性はしばらくもぐもぐして口の中身を飲み込む。
「カルボナーラ、もう1個」
「まだ食うわけ……?」
久々に帰ってきたと思ったらこれだよ、とテオは思った。
騎士団に入団してあまり会わなくなったが、斜め前の家に住んでいた年上の友人、クリス・スタンレイ。昔はエレンと3人でよく遊んでいた。中性的な容姿でなかなかの美人なのだが、目の前のカウンターテーブルに空いた皿が大量に並んでいるのを見たら多くの人は驚くか、悪ければ引いてしまうだろう。細く見える体のどこに入っているのか全く不思議なことだが、昔から常人の3倍は食べる人なのだ。
「ははっ、相変わらずよく食うねークリス!」
アランは鍋を片手に、自分の料理を美味しそうに食べ、まだ追加注文するクリスを見て嬉しそうに笑う。特に用事がなかったテオも店の手伝いをしているが、まだ忙しい時間ではないため他に客はおらず、貸切状態である。
テオはクリスが空けた皿を回収しながら肩をすくめる。
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