アイが正しかった

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ケーキを食べ終えると、ヨウはリビングの棚から、一冊の本を持ってきた。 「これ見たら…何か思い出すかな」 かわいらしい熊のキャラクターが表紙の日記帳だった。 「私の日記。あなたと会ったときからの分よ」 ヨウの見た目のイメージからは想像が出来なかったデザインのノートだった。 序盤のページは、自分との思い出を色ペンを使い、事細かにを書いていて、文字からも生活の充実さが見て取れた。 自分に対する気持ちが綴られている箇所も多く、ヨウが書いたのだと考えると、くすぐったい気持ちになった。 ページをめくり続けると、ある日を境に、文字から彩りが失われた。 何かおかしいと、次のページをめくると、背筋がゾクッとした。 ページいっぱいに『裏切られた』という文字が、書いてあった。
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