アイが正しかった

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大学の友達だという二人は、タクトとナオと言うらしい。 「個室なんてVIP待遇じゃん。さすが権力者の息子」 そう言いながら、タクトが来客用のイスに腰かける。ナオも足を組ながら別のイスに座る。 「ごめん…覚えてなくて」 そう言うと、ナオが吹き出し笑いをした。 「その話し方だとコウスケっぽくなくてウケるんだけど。てか携帯も失くしたとかウケる」 「ホントに記憶喪失なんだな。結構一緒に遊んでるのに。バーで酒飲みながらダーツしたりとかクラブで遊んだりとか」 「…覚えてない」 そう言うと、二人は一瞬顔を見合わせた後、ため息をついた。 「まぁ、記憶が戻ったらまた遊ぼうや。じゃあな」 タクトが言うと、ナオも手を振り、二人は部屋を後にした。
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