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「ホントに?」
「そう。私は染野ヨウ。あなたと同い年の大学生だよ」
「秘密の…っていうのはどういう事?」
「皆に隠してるの。君のお父さんが権力者で、私のように…世間に対して影響力の無い女性が、あなたと交際する事を認めない人なの」
「タクトとナオは知ってるの?」
ヨウは首を横に振った。
「コウスケ君は、世間体と本音のズレに葛藤してたの。あなたの周囲は、華やかで派手な人ばかりだから…だから誰にも言わなかった」
確かに、彼女とタクト達では、正反対の部類の人間だと感じた。
「あなたは…本音を隠して生きていたの」
ヨウは真っ直ぐ顔を見つめてきた。
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