アイが正しかった

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次の日は晴天だった。松葉杖をついて、ヨウと一緒に、病院外の広場に足を運んだ。 広場は木々に囲まれ空気が澄んでいるようだった。 「飲み物買ってくるから、ちょっと待ってて」 ヨウはそう言うと、病院内に戻っていく。 近くのベンチに座ると、どこかから聞き覚えのある声が聞こえてきた。 声のする方に目を向けると、半透明の壁に囲まれた喫煙ルームがあった。 姿は見えないが、壁の足元の部分は、むき出しになっている。 黄色い蛍光色のスニーカーは、見たことがあった。聞き覚えのある声も相まって、声の主はタクトだと容易に想像できた。
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