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「相変わらず、すごくいいです」
「だろ」
「佐伯さんの首、細いから映えますよ」
横を向いて、窓ガラスに映る自分の姿を見た。細身の身体に極太のカラーだけを纏った四つん這いの犬だ。イタリアかどこかの毛のない犬がいたよな。あんな感じで、シャープに見えて悪くない。
そして、目の前にいるのは自分より一回り大柄な若いオスだ。美型の俺が大きなオス犬を従えている図は、ふーん、絵になるな。
「ん? 勃ってきました?」
「……」
「ね、どうなんです?」
「知らね」
「また、そんな言い方をする」
コイツ、とにかく俺を弄りたいのか甘えているのか、分からない。というか、その両方か。ヤツは、俺の尻を撫でながら、もう一口、水を飲んだ。
「欲しいですか? 次のコマンド」
「……出せよ」
「俺、まだ今じゃなくていいですよ。困ってないです」
「はあ??」
「いや、別に。俺は、佐伯さんのきれいなCrawl姿が堪能したいだけ、です」
俺様を焦らすなんて生意気だ。クソっ。腹が立つ。
何に腹が立つかというと、そう言われて、さっきまでの疼きの中に電流が走ってしまう自分に、腹が立った。性器にグンと血が流れ、硬度が増した。
そして性器から滲んだ汁が、床に垂れ始める。後ろの疼きが止まらない。Subの自分は、こうやってコマンドで性感を高めていく。Domの命令で昂っていく自分がイヤらしくて、それが倍々ゲームで絶頂へつながる。
ふとすると、コイツはすっと自分のデニムを膝まで下げ、下着だけの下半身となった。真ん中は当然に勃起している。
「”Come" こっちに来て」
コマンドが出た。俺の欲しいものとは違ったが、でも、そっちでもいい。すぐに振り返って、ヤツの股間に顔を埋めた。滲む若いオスの匂いが……むちゃくちゃイイ。頭を擦り付けてやった。
「わ、まだ何も言ってないのに」
「クソッ。しゃぶるぞ」
「えー、もう?」
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