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コイツ可愛いじゃん。
ニコッと笑いながら、拗ねてねだるように言われると、つい思ってしまう。コマンドだから、自然と身体がそう動くのだが、それが無かったとしても、ヤツの希望を積極的に叶えてやりたくなる。
俺は、ヤツに対して背を向けて、ひざまづいた。
「さすが。分かってますね……」
これがコイツのRewardだ。あからさまに褒めない。でもそれを聞いて、グンと下腹部に血が巡った。俺が焦れるのを知っているから、こんなやり方をするのを覚えやがった。
背を向けた意図を察しているので、俺が次に出して欲しいコマンドも分かっているはず。でも、コイツはサイドボードに置いた水を飲み始めている。俺様は、Crawlの姿勢のまま、その間ずっと放置だ。
また、奥がゾクッと疼く。
プレイ中は次のコマンドが出るまで、どうしようもない。前でも後ろでも弄りたいが、叶わない。そう思うと疼きが広がる。ああ、ジュンとしてきて、それがイイ……。
水を飲み終わるとヤツは、立ち上がって奥の棚のところまで行った。何が置いてある場所かは、俺が一番分かっている。案の定、それを手にして戻ると、Crawlのままの俺の首筋をさすった。
「このきれいな首に飾っていいですか?」
「……付けろよ」
「はい。じゃあ、首を伸ばして」
指示のとおりに顎をあげて首を伸ばすと、革製品の触感が当たる。ヤツが手に持っているのは、俺の愛用しているカラーだ。
太い革製のカラーは、ピラミッド型の金属製スタッズが打ち込まれていて、俺好みにキラキラ輝いている。白くて無毛の俺の身体に最高に似合うように作らせた、ゴツい特注の逸品だ。イマドキ風の華奢なデザインなんて、全く昂ぶらない。
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