0人が本棚に入れています
本棚に追加
君は言う
僕は笑わない子で
愛想なんかも無い奴で
いつも教室の片隅に
本を盾に閉じ籠っていた
そのくせ弱虫で
嫌われるのに怯えていて
周りの機嫌ばっかりを
気にして隠れて生きていた
君は言う
一体いつまで自分を殺し
他人の人生を生きるのか
お前はお前の大切なものを
ひたすら守って生きろよ、と
僕は人見知りで
静かな子だと言われ続けて
大人の顔色を窺いながら
いつも黙ってばかりいた
君は言う
いつまでも怯えてちゃ駄目だ
人生は自分で変えろ
お前はお前であることに
自信を持っていいんだから、と
君の目に映る景色、その色は何色か?
僕の目に映る景色、その色は――。
最初のコメントを投稿しよう!