0人が本棚に入れています
本棚に追加
鈍色の空
鏡の中の表情のない少女
細い手首の傷を見つめている
瞳の奥の僅かな灯火は
少しの風でも吹き消されそうだ
綺麗な自分に戻れたのなら
あの人のそばに居れるだろうか
こんな私を知ったらきっと
背中をむけてしまうだろう
息を殺してうずくまる少女
弱い心を必死に守っている
夜が終われば後悔ばかり
涙の跡が乾くことはない
綺麗な自分に戻れたのなら
あの人のそばで笑いたい
もしも真実を知ったとしたら
どんな目で私を見るだろう
鈍色の空 暗く、霞む
涙も叫びも笑顔に隠す
心擦り切れるまで泣いて、泣き尽して
明日も、君のことを想っていいですか
想っていいですか
最初のコメントを投稿しよう!