運命は植え込みに突っ込んでくる

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 日向をけしかけてやろうかなと、この攻撃的なイケメン様に対して思っていると、イケメン様はぼそりと言った。 「子どもに笑える話をしてやるだろ?  すると、もっともっとって言うんだよ」 「ああ、ネタが尽きるんですね」 「そうじゃない。  ネタが尽きるのは、俺じゃなくて、明日のお前だ」  いやいや、チチンプイプイもありますよ。  それで、なんの魔法が発動したことにするのかは迷うところなのだが……。 「子どもって、気に入ったら、何度も同じネタを要求してくるだろ?  何度も同じの聞いても飽きるだろうに」 「それで、嫌になるんですか?」 「そうじゃない。  話すのが嫌なんじゃなくて。  徐々に子どもたちの笑いが小さくなっていくのが嫌なんだ」  ……何故、この人は、まるで今後の事業展開についての問題点を語るように、子どもに笑い話をしたときの問題点を語っているのでしょうかね?
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