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「んん…」
口内に潜り込んできた凱の舌に翻弄される。
「ん…ふ…っ」
上顎をねっとりと舐められて、背中がぶるりと震えた。
ぐい、と腰を引き寄せられて、肌と肌がぴたりと重なる。
凱の体は熱くて…触れたところがどこもかしこも温かい。
「ん…」
心地よさに、鼻から息が漏れた。
「あったか…きもちい…」
恵多の体を暖めるように、凱の腕が恵多の背中をぎゅっと抱きしめる。
硬度と質量を増したコブラが肋骨をぐいぐい押す。
何もかもが熱くて愛おしくて嬉しくて幸せで、腰がじんと痺れた。
「あっ」
凱の大きな手がいきなり尻たぶを掴む。恵多は思わず声をあげ、腰を反らした。
骨ばった長い中指が尻の割れ目を滑り下り、蕾へと到達する。
「ああっ、あっ、んっ」
蕾を指の腹で撫でられて、トントンと突かれるたびに体が揺れ、変な声が出てしまう。
「んっ、んっ、んっ」
何とか声を抑えようと必死に口を噤んでいたら、凱が耳元で囁いた。
「恵も勃ってる」
「…えっ?」
慌てて両腕で凱の胸を押し、自らの下腹部を覗くと、恵多のジュニアはふるふると立ち上がり、凱の腹に先走りを垂らしていた。
「うわっ」
「恵の中に入りたいけど…無理だよな」
「っ」
前準備が、出来ていない。
「ごめ…今日は」
「分かってる」
言葉とは裏腹に、凱のコブラは二人の腹の間で雄々しく天を睨んでいる。
「あの…それ以外なら、僕なんでもするから。君のこれ、どうしよう。僕が手で…口で…」
「いや、いい。俺、今日視覚でかなりやられてるから。あんたのエロい姿みてるだけでイケそう」
「は?」
「何ならエロい声だけでイケるし」
「え?」
一体何をみてやられたのだろうか。
声だけで?
いやいやまさかそんな訳ないだろう。
「だいぶあったまったな」
凱はシャワーを止めて、恵多の全身をバスタオルでゴシゴシと擦った。
「んっ」
タオルが胸の尖りを掠めるたびに、声が出る。
「ここ、感じるようになったよな」
「っ!」
「後で可愛がってやるから、先にドライヤーで髪乾かせ」
「…っ」
真っ赤な顔でドライヤーの風を浴びている間に、凱は手早く二人の衣服を浴室に干し、浴室乾燥のスイッチを入れていた。
か、可愛いがるって…。
凱の指と舌が恵多の胸を這う感覚が甦って、胸の突起がじくじくと疼く。
ジュニアに血液が集まって、また先走りを溢した。
あーバカ、僕のバカ、考えるな。
恵多は雑念を払うべく、ひたすらに頭をガシガシと拭いた。
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