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恵多の首筋から腕、手指の先まで、凱は泡立てたスポンジで撫でるように摩った。
指と指の間を擦ると、恵多は「んっ」と鼻から息を漏らす。
「…」
この男は無自覚にエロいから始末が悪い。
…と思いつつ。
一箇所ずつ指を開いて、わざと指の間を丁寧に洗い、恵多が漏らす吐息を存分に楽しんでしまった。
「脇、洗うぞ」
意外と筋肉質な恵多の腕を持ち上げて、脇の下にスポンジを当て、脇腹へと擦り下ろす。
「あっ…ふっ」
…エロい。
腰に、熱が集まってくる。
-耐えろ。
凱はグッと下腹部に力を入れた。
「背中、洗うぞ」
恵多の体を抱き起こし、スポンジで肩から背中へと撫で下ろすと、ほっそりした腰がびくんと跳ねた。
「ぁんっ」
「…」
いい反応じゃないか。
首の後ろから背中、腰へと撫で下ろす。
「んんっ」
反対の肩からも、背中、腰へと撫で下ろした。
「ああっ」
これは…。
調子に乗って何度も繰り返すと、恵多の白い肌はうっすら赤身を帯び、背筋はどんどん敏感になっていく。
小さな二つの乳首が、触りもしないのに硬く痼ってツンと立ち上がっているのを、凱は目撃してしまった。
…待て待て。エロ過ぎるだろ。
自身の腰のものが、ピクリと反応した。
-耐えろ。
目眩がした。
これは一体、何の苦行だ。
辛い。辛いが何とか無心を貫き、凱は恵多の全身を洗って、ここから出さなければならない。
「前、洗うぞ」
凱は恵多の首回りをスポンジでゴシゴシと擦り、胸板へと滑らせた。
乳首の辺りをスポンジで撫でると、恵多の上体がガクガクと揺れた。
「あっあぁっんっ」
「…」
ゴクリ、と凱は唾を飲んだ。
もう一度。
「あぁっあっあっ」
面白い程体が揺れる。
反対の乳首もクルクルと円を描くようにスポンジで撫でてみた。
「んあっあっあっ」
スポンジを左右に滑らせて両方の乳首を交互に撫でると、頭を振ってイヤイヤをした。
「んんっあっあっ」
胸を埋め尽くした白い泡の間から、ぷっくりと赤く充血した乳首が覗く。
「目の毒どころじゃねぇぞ…」
やめなければ、と思うのにやめられない。
スポンジを持った右手で左の乳首を擦りながら、左手の人差し指で右の乳首をピンと弾いた。
「ああっ」
恵多は叫び声をあげ、腰を捩る。
…これは堪らない。
どれだけ触っても恵多が目を覚まさないのをいいことに、凱は恵多の乳首を弄り倒した。
スポンジはとっくに手の中から消え、凱の十本の指は恵多の胸をあちこち這い回っている。
尖った乳首を親指と人差し指で挟むように摘むと、恵多は「ああっ」と叫んで背中を反らした。
摘む力や角度を変えては、様子を窺う。
「これくらいか?」
ギュッと強く乳首をつねって思い切り引っ張ると、恵多の体は激しく反応した。
「あーっあっあっあーっ」
「痛い方が気持ちいいんだな」
今度は掌で捏ねるようにゆるゆると乳首を撫で擦る。
「はぁ…はぁ…んん…あぁ…」
「こっちも好きか」
片方の乳首をギュウッと思い切り捻って摘み、もう片方は掌全体を使ってザワザワと擦った。
「んあっあっあっあー…あぁー…あぁ-…あーん…あぁーん…あっあっあぁーん…」
痼った乳首を執拗に苛むと、恵多の口から漏れる声はだんだん甘くなり、啜り泣くような喘ぎに変わっていった。
切なげな鳴き声がシャワールームに反響する。
これは。
正直、かなり来る。
「あー…マジヤベェ」
恵多の顔を覗き込むが、やはり起きる気配はない。
伏せた瞳から滲んだ涙が、目尻に溜まっている。
微かにわななく唇。桃色の頬。赤く染まった目元。
とんでもなく色っぽい。
「目ぇ、開けねぇかな」
そしたら今ここでめちゃくちゃに抱くのに。
「…」
って、何考えてんだ。ダメだろ。あーもう理性吹っ飛びそう。
凱は歯を食いしばり、耐えに耐えた。
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