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だが、次の瞬間、凱は更なる衝撃に襲われる。
その時、目の端に捉えたものは。
「…!」
恵多の股間を、凱は凝視した。
凱のモノより小ぶりで上品なソレは、いつの間にか立ち上がって微かに震えていた。
しかも、先端から透明な先走りを漏らしているではないか。
ゴクリ。
凱は、再び生唾を飲んだ。
-どうすんだ、これ。
どうもこうもない。このままでは恵多も辛いはずだ。
ここもちゃんと洗わないといけないのだから。
自分に言い訳をたくさん並べ、凱は赤く染まったそれをスポンジで包み、上下に擦った。
「ああっ」
恵多が腰を折る。
凱は慌てて恵多の肩を支えた。
スポンジ越しでは物足りないのか、もっともっとと催促するように、恵多の腰が小刻みに揺れる。
「…っ」
凱はスポンジを手放し、両手を使って思い切り扱いてやった。
「やっ、やっ、やっ、あっ、あっ、ああっ、あーっ」
シャワールームに絶え間なく、恵多の悲鳴が響く。
「んっ、んっ、んっ、んんっ、はっ、はっ、はあっ」
…そろそろか。
凱は片腕で恵多を抱きかかえ、耳元で囁いた。
「イけよ」
恵多の好きなやり方で、昂るソレを一気に扱く。
「やあぁぁぁぁーーーーー!」
恵多は全身に鳥肌を立て、凱の手の中で何度も何度も精を放った。
そして、凱の腕の中で完全に脱力した。
「…っ」
凱の、体中の血が沸騰している。
こんな感覚は、未だかつて味わったことがない。
自身のモノには、爪の先ほども触れていない。
なのにこの、異常な興奮は何だ。
恵多に触れるようになってから、これまでしてきた数え切れないほどのセックスがどれだけ無味乾燥だったのかを思い知らされる。
まだこの男の中に入ったことすらないというのに。
熱い。
熱い。
熱いのは体だけじゃない。
胸の奥が、頭の芯が、猛烈に熱い。
「フゥ、フゥ、フゥ」
荒い息を吐きながら、凱は頭を巡らせた。
一体、今何が起こってる。
この男は何者だ。
こんな興奮は知らない。
自分の意のままに恵多を昂らせ、恵多が爆ぜた瞬間。
凱の頭の中で、何かが爆発した。
ビッグバンだ。
新しい宇宙の誕生だ。
それはそれは美しい、この腕の中の新宇宙。
「っくしゅんっ」
恵多のくしゃみで、凱は我に返った。
「宇宙って何だよ」
自分に突っ込む。
恵多に風邪を引かせないよう、温かいシャワーを存分に浴びせてから体を拭いた。
下着がないのでパジャマを直に着せる。
触れるたびにびくびくと反応する、白い体が愛おしい。
欲望を吐き出して、小さくなった股間のモノが何とも可愛らしい。
…だめだ。
完全に、思考がおかしい。
見下ろせば、可愛さなど皆無な自身のモノがジャージの下で猛り狂っていた。
これも後で何とかしなければ。
しかし、まずはこの男だ。
凱は下腹部に巨大なテントを張ったまま、恵多を横抱きにしてベッドへ運んだ。
翌朝、妙に体がスッキリしていたのが、凱の所業のせいだとは、思いもよらない恵多であった。
知らぬが仏である。
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