67人が本棚に入れています
本棚に追加
4th contact 宇宙のランデブー
×××
※【君の音色はブルージー】第25話146頁まで読み終えた方推奨です※
×××
卒業式から帰って来た凱が、コートを脱いだら。
制服のバッジもボタンも全部無くなって、胸がはだけていた。
鞄やポケットには女の子達のものと思しき制服のリボンが幾つも突っ込まれている。
胸が、モヤモヤした。
彼が知らない誰かに服を脱がされたり、体をベタベタ触られたりしたのだと思うと、腹の底がカッと燃えて。
不安が湧いた。
彼に触れたくて。
触れられたら安心して。
ムラムラして離れ難くて。
彼を帰したくなくて、強引に引き留めた。
そして言ってしまった。
僕を君の好きにしてほしい、と。
そうしたら、彼は着ていた服を脱ぎ捨てて、ギリシャ彫刻のように美しい、裸体を晒したのだ。
…うわぁ。
恵多はゴクリと唾を飲み込んだ。
ただでさえ巨大な凱のジュニアが。
恵多の記憶にあるものより一回り、いや二回り以上、大きなサイズに変容している。
ぐんと張り出した亀頭が重力に逆らって天を仰ぐさまは、まるで鎌首をもたげたコブラだ。
あの巨大生物が更なる進化を遂げた瞬間を、今まさに、恵多は目撃している。
-これは…いわゆる第二形態、なのだろうか。
目を剥いて凝視していたら、「…あんたが煽りまくるからだろ…」と凱がため息をついた。
いつ煽りまくったのか、まったく自覚がない。
「僕が煽ったの?君を?」
うーんと唸って首を捻ると、凱は片目を眇めて恵多を見下ろした。
「…あんたの無自覚は恐ろしいな」
何が何だか分からないうちに、恵多は全裸になっていた。
さすがは百戦錬磨と言うべきか、凱の手際が良すぎて展開についていけない。
そして今。
恵多は言われるままに四つん這いになり、素っ裸で凱に尻を突き出している。
これは一体、何のポーズだろう。
…ヨガ?
…じゃないよな。
ここから何が始まるのかまったく想像がつかない。
まったく想像がつかないが、今日は大丈夫だ。
「…何が大丈夫なんだ?」
「あ」
また頭の中の考えを、声に出してしまっていた。
「恵?」
「な、何でもないよ」
「何かあんだろ。言えって」
凱がペチンと尻を叩く。
「何でもないってば」
「嘘だな。おい、何を隠してる」
凱がペチペチと尻を叩く。
全裸で四つん這いになり、尻を叩かれている。
この状況は、一体。
恵多はふと我に返った。
…僕は一体、何をしてるんだ…?
「…くっ」
唐突に笑いが込み上げてきて、恵多は肩を震わせた。
「恵?どうした?」
凱が背後から恵多の顔を覗き込む。
「ぶっ。ぶははははっ。ごめんっ。僕っ、何で素っ裸で君にお尻叩かれてるんだろうって思ったら、自分で自分が可笑しくなってきてさっ。あははっ。あははははは」
「…あんたなぁ」
凱は腹を抱えて笑う恵多を呆れた様子でみていたが、突然ベッドにうつぶせて、フイと顔を背けた。大きな背中が微かに震えている。
「?」
恵多は凱の体をまたいで腰の上に座り、反対側から凱の顔を覗き込んだ。
「どうしたの?」
凱は顔をくしゃくしゃにして目を瞑り、必死に笑いを堪えている。
「!」
それをみたらまた可笑しくなって、恵多は吹き出した。
「ぶふっ」
「…クク…」
二人は全裸でベッドに寝転がったまま、笑い転げた。
「あー…可笑し…」
恵多は涙を拭いた。
こんなに笑ったのは久しぶりだ。
凱は静かに微笑んで恵多をみつめている。
恵多と目が合うと、クイと顎を突き出し、唇を尖らせた。
それを合図に二人は顔を寄せ合い、優しいキスを交わす。
柔らかい唇が、触れては離れる。
繰り返すたびに、胸がキュンと鳴った。
凱が、恵多の目尻に溜まった涙を舐める。
「んっ」
閉じた両の瞼に口付けられ、下唇で何度も睫毛を撫で上げられる。
「ふっ…」
くすぐったくて身を捩ると、凱が覆い被さってきて顔中にキスをした。
「んっ…んんっ…んふっ」
こそばゆいのか気持ちいいのか分からなくて、変な声が出る。
べろりと耳を舐められて、背中が反った。
「んっ」
熱い舌が、首から肩甲骨、胸へと滑る。
凱の柔らかい髪が、顎に触れた。
「あっ」
いきなり乳首を強く吸い上げられて恵多は声を上げた。
舌でグリグリと乳頭を抉られる。
「やっあっ」
胸が揺れた。
「あぁっ」
反対の乳首も指で摘まれ、繰り返しギュッと握られては捻られた。
両方は、ダメだ。
「あっ、やっ、いっ…や、いやっ」
「…嫌じゃねぇだろ?」
恵多の乳首を口に含んだまま、くぐもった声で凱が揶揄する。
「みろ。もうびしょびしょになってる」
凱が立てた両腕の間から、昂った自身のジュニアが真っ赤に染まり、フルフルと立ち上がっているのがみえてしまった。
先端から漏れ出た液体が、凱の腹を汚して光っている。
「!」
いつの間にこんなことに。
「…出すか?」
「えっ?」
出すって、何を?
最初のコメントを投稿しよう!