(〇一)

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「違いますんか?」 「少し違います」  武藤は携帯をテーブルから手にすると、再び操作を始め、やがて、あるホームページを開くと、俺に見せる。 「私が彼女と知り合った出会い系サイトです」 「はあ、それが?」 「彼女から連絡は途絶えましたが、出会い系サイトでは彼女、会う相手を掲示板で募集してるんです」 「それで?」 「ですから彼女、闇金業者に客を取らされてるんやないかと思ってるんです」  確かにその可能性はある。 「それで私、この出会い系サイトを通じて呼びかけたんですけど、ブロックされてしまいました・・・・」 「つまり、連絡を拒絶されたってことですか?」 「はい、そのせいで彼女の募集掲示板も見れなくなりました」 「それなら、今も募集してるかどうかは、わらかへんのとちゃいます?」 「さっき、私がいくつかの出会い系サイトに登録してるって言いましたよね? それって私だけやなく、こういったサイトを利用してる殆どの人がしてることなんですが・・・・」  と、武藤は言いながら携帯を操作して、さっきとは違う出会い系サイトのページの募集掲示板を開き、いくつかある中で、マリという名で掲載している掲示板を見せた。
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