口絵・雑誌連載『大暗室』

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口絵・雑誌連載『大暗室』

 戦後、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズが空前のヒットを飛ばすと、乱歩で一攫千金を狙い、一般向け作品の児童向けリライトが現れた。  戦後、日本のミステリー小説を牽引したミステリー雑誌「宝石」の元編集長の武田武彦(たけだたけひこ)は、『黄金仮面』『人間豹』『大暗室』と立て続けに、雑誌にリライトを連載した。  『大暗室』は、学習雑誌「小学六年生」に1956年(昭和三十一年)四月から翌年三月まで絵物語として連載。大好評を博した。  ポプラ社では、連載がまだ終わっていない年末十二月に単行本化した。「小学六年生」五月号掲載。『大暗室』第二回より資料引用。  卑劣な悪人、大曾根の前に明智小五郎がさっそうと現れる。小林少年が大曽根を探っていたことも明らかになる。  原作には明智小五郎はおろか、小林少年すら登場せず、武田武彦の脚色したリライトのオリジナル設定で登場する。またこのシーンは原作のストーリーから大きく離れている。 ↓「小学六年生」1956年(昭和三十一年)五月号より資料引用00ed0d59-ea63-4a13-90c5-ac51be08d865
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