〖資料〗「小学六年生」連載『大暗室』

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〖資料〗「小学六年生」連載『大暗室』

 1956年(昭和三十一年)四月号『大暗室』第一回と十一月号の第八回↓5f633bdf-5fef-45a9-90c7-cbb62f20dd5f1d444dee-eef8-4572-ac23-6e3b7f3c30b4<「大暗室」は、いまから二十年まえ、江戸川先生が、みなさんのおとうさんやおかあさんのため、ある雑誌に連載して、たいへん評判になった探偵小説であります。そこでこんど編集部の先生がたと相談したうえ、みなさんにもよくわかるように、やさしく書き直すことになりました。  「大暗室」といえば、もちろん、まっくらな大きなへやのことですね。これは世にもおそろしい大悪人が造ったくらやみの国です。悪魔のすむくらやみのお城です。この大悪人をむこうにまわして、みなさんおなじみの明智小五郎や少年探偵団が大活躍するのです。                             武田武彦>  連載にあたって武田武彦の文章があり、第八回の最後にハッキリ「脚色 武田武彦」と明記されている。  一体どこに「氷川瓏」の名前があるのか?  乱歩の文章は正しかったのである。  「武田武彦」名義で、実は「氷川瓏」が執筆したのではという推測をブログで読んだ。  なぜそんなことをするのか?  この連載は、原作者の「江戸川乱歩」にネームバリューがある。  脚色者ないし改作者が「武田武彦」だろうと「氷川瓏」だろうと、少年少女読者にはどうでもよいことである。  真の改作者の名前を出さない理由が何かあるというのか? ※関係ないが、最初から最後までエログロで徹底された原作の『大暗室』が「おとうさんやおかあさんのため」書かれたというのが爆笑である。  お父さんやお祖父さんならともかく、お母さんがこの作品を愛読したのでしょうか?
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