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第二話「小学六年生」(1956年五月号)
□やさしいおじさんとばっかり思っていた大曾根は悪魔だった‼ああ、三階からつき落とされた京子のいのちは⁉
↓「小学六年生」1956年五月号より資料引用
◇前号のあらすじ
あと一日つづけば死ぬかもしれない漂流ちゅうのボートの中で「わしが死んだらマゴの京子をたのむ。京子には……日本銀行にダイヤがあずけてあるから……」
という思いがけない有村博士のたのみに、きゅうに悪心をおこした大曾根竜次は、博士と三国船員を海中へなげこみ、じぶんだけある島へたどりつき救われました。一年のち、東京を帰ってきた大曾根は、そしらぬ顔で、京子の後見人になりすまし、ダイヤをねらっていましたが、ある日、とうとう恐ろしいことがおこりました。三階で遊んでいた京子を、金アミの外へ突きおとしてしまったのです。
①スケートをやって遊んでいた京子は、まさん大曾根がこんな悪人だとは、ゆめにも思ったことはありませんでした。ですからじぶんが金アミの外へ、だきあげられたときでさえ、まさか突きおとすなどとは、すことも考えてはいませんでした。ところが、大曾根はやっかいな荷物をすてるように、京子のからだを突きおとしてしまったのです。
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