ひーちゃん

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ひーちゃん

「ま、麻衣、何処に行ったんだ……」 真っ暗で何も見えない……… 「怖いよ〜」 「麻衣か……」 「うん!」 「うん。キャキャ!」 「キャキャキャキャ! 「うん。キャキャ!ここだよ!」 「うん。キャキャ! 」 その声は無数の声がこだました。 「兄ちゃんーーーん! 麻衣はここだよ!」 この声は麻衣だ! 麻衣の姿が微かに見えた。 あの沢山の声はいったい…… 「えっ、真っ暗で何も見えないよ……」 「麻衣、俺の手を離すなよ!」 「もう、帰りたい……」 僕と麻衣はカビ臭い匂いを我慢して、少しずつ前に進んだ。 すると遠くにロウソクの灯りが見えて来た。 「麻衣、あっちだ!」 「うん!あっ…… わ、わ、わ、私の足を誰か握ってる……」 「ウキョウキョウキョ、ウシシシシッ」 「ぎゃーーーーーーーっ! き、き、気持ち悪い〜〜〜っ! 兄ちゃん、助けてーーーーー!」 さっきのクラウンが麻衣の足を押さえてる…… 僕は必死に麻衣の足からクラウンを離そうとした。 そしてクラウンはニヤッと笑った。 そして、沢山のクラウンの顔が暗闇に照らされた。 →ひーちゃん https://estar.jp/users/212224401
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