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ひーちゃん
「ま、麻衣、何処に行ったんだ……」
真っ暗で何も見えない………
「怖いよ〜」
「麻衣か……」
「うん!」
「うん。キャキャ!」
「キャキャキャキャ!
「うん。キャキャ!ここだよ!」
「うん。キャキャ! 」
その声は無数の声がこだました。
「兄ちゃんーーーん!
麻衣はここだよ!」
この声は麻衣だ!
麻衣の姿が微かに見えた。
あの沢山の声はいったい……
「えっ、真っ暗で何も見えないよ……」
「麻衣、俺の手を離すなよ!」
「もう、帰りたい……」
僕と麻衣はカビ臭い匂いを我慢して、少しずつ前に進んだ。
すると遠くにロウソクの灯りが見えて来た。
「麻衣、あっちだ!」
「うん!あっ……
わ、わ、わ、私の足を誰か握ってる……」
「ウキョウキョウキョ、ウシシシシッ」
「ぎゃーーーーーーーっ!
き、き、気持ち悪い〜〜〜っ!
兄ちゃん、助けてーーーーー!」
さっきのクラウンが麻衣の足を押さえてる……
僕は必死に麻衣の足からクラウンを離そうとした。
そしてクラウンはニヤッと笑った。
そして、沢山のクラウンの顔が暗闇に照らされた。
→ひーちゃん
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