タイムマシーンという「報われ」

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「放課後話しましょう」 「えっ、何を話すんですか」 「あなたの親御さんとか見てると何も言われてないみたいだから、誰かが言わないとあんたはわからないと思ってだね。あんたには何がいいのか一緒に考えます」 「え~、先生に何がわかるんですか」 「はあ? 何もわかる訳ないだろ」  古典の時間はマークシートで絵を書いて、英語の時間はぐっすり寝て、掃除は丁寧にやって、ホームルームで即決した。私は学校を出た。現実逃避になるのかもしれないけど、私は現実に向かって挑んでいるつもりだ。タイムマシーンを使って。地元の大学にいても仕方ない。キュアリビドーに関われないことには運命は開かない。とにかく待つのはもう嫌だ。向かっていきたい。
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