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空を飛ぶ牛車と言うのはすごいと思う。
まあ、この先の未来空飛ぶ車も開発されてるのだから驚くこともないのだと思うけれどもそれでもすごいものはすごい。
「落ちぬようにな。」
「そこまで子供じゃありません!」
なんて言いながらも私は見てしまう。
そして、私はふと疑問に思ったことを訪ねてみた。
「ねえ・・・。」
「何だい?」
「どうやって、私の夢の主を見つけるの?」
と。
そんな私の疑問に彼はまたもやふっと笑って広げていた扇子をぱちっ!と音を鳴らして閉じた。
「糸も簡単なことだよ、昨晩の貴女の夢の光の糸を辿ってるんだよ。」
と笑顔で言った。
「糸?」
「そう・・・残り香みたいなものだ。 香を纏った者が去った時にその香が残ってる、そしてその者の道筋もね。」
そういわれて私は納得した。
「ああ、警察犬が辿る香りみたいなもんね。」
「けい・・・さつけんとは?」
「んーっとねえ、警察ってのは簡単に言えば悪い奴らを捕まえる人間の集まった組織だから・・・ああ!お役所ってか奉行所みたいな組織のことよ! そして、その人達が犯人逮捕に使ってる一つが犬でその犬のことを警察犬っていうの。」
「ふむ、まるで猟犬のようだ。」
「似たようなものね。」
そんな会話をしてれば、背筋がぞくりとなる感覚に襲われた。
鳥肌までたってきた。
「ねえ・・・。」
「そろそろだ。」
まるで針の筵に放り投げだされたみたいに圧力を感じる。
「準備はいいかい?」
「ええ。」
「その前にこれを。」
「え・・・・?」
差し出されたのは短剣。
「何かあったらこれを使うんだよ。」
「短剣より、刀のほうがよかった・・・攻撃範囲が違う。」
「なら、今度貴女にあった刀を作らせよう。」
ふっと笑うせいちゃんに私はため息をついた。
のらりくらりと食えないやつだ。
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