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「魔王ちゃん、転生者なの?」
カフェ・オ・レを啜りながらオバちゃんがそう問うと
「テンセイシャ、とは?」
心底不思議そうな声が聞こえる。
「ウ~ン、死んで生まれ変わった人かな?」
「死んでない。しかも産まれてもないぞ?」
「さっき、画面で見たって言ったじゃん」
相変わらず変な間がある。
「・・・画面は今見てるんだよ」
「はぁ?」
「つまり、だ。今見てる。おっと」
変な掛け声をする魔王。
「何か、アンタやってるの? おっと、ってなにさ?」
「弓を避けてるんだ。おっとぉ。落ちた」
「はあぁ?」
「カラスの背中から落ちた」
「はあ」
「カラスはすぐ落下する。体力がねえな。猪にすっか」
「・・・??」
「50万したのに。失敗」
何がなんだかわからないが魔王は50万でカラスを買って乗ってみたが、体力がなくて落下したらしい。
そして今は猪に乗るという。
「・・・何かゲームっぽい?」
「・・・気が付いたか。ゲームしてるが課金はしてない」
「「・・・」」
マジでこの魔王は何なんだ?!
「ヤベえ、追い剥ぎに遭うッ!」
「ええええぇ?」
流石のオバちゃんも追い剥ぎに遭う魔王の姿に想像が追いつかない。
「・・・身ぐるみ剥がされた」
追い剥ぎに色々されたようで哀愁が漂う雰囲気なので、オバちゃんも流石に同情する・・・
「ご、ご愁傷様です?!」
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