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 このまま魔素溜まりの影響を放置すると、王都に影響が及ぶのは間違いないだろう。  シルフィーは自分が聖女であるとは分かってはいるのだがいくらなんでも世界の為に身投げなんぞは嫌である・・・   しかもソレは間違った情報で、他に正しい手段があるはずなのだ。 「早く浄化方法を探さなくちゃ・・・」  ボソリと呟くシルフィーにベイジルが困ったような視線を向けて、何かを言おうとしたその時に・・・ 『シルフィーッ!! 浄化方法、見つかったかもッ!!』 「ふぁあっ?!」  突然奇声を上げるシルフィーに驚き、ビクリとする。 「ど、どうしたんだ?! フィー ?」 「『オバちゃん』が、浄化の方法が見つかった・・・? かも? って急に叫んだんです」 「何ッ?」 ××× 「いやさ、だから聖女が自分で作り出す物に浄化力が付く訳よ? だから作った料理とかを放り込んでも効き目は有るらしいんだけど1番効果的なのは涙なんだって」 「「「「成る程・・・」」」」 「ヒヒン・・・」  最近お馴染みになりつつある、魔塔の中。  目に見えない形で軍馬の尻の上に乗っていたらしい黒猫がイオに乗っていた2人をそのまま転移させた為、大して広くもない魔導師長の部屋がいやに狭くなっている。  第1王子殿下と公爵令嬢も強制的に召喚されてきたが、シルフィーとベイジルの組み合わせよりソファーの後ろに普通より1回りデカい馬が飼葉を食べながら尻尾をユラユラさせている事の方に目を剥いて驚いた。 「な、なんで・・・」 「コレ、叔父上の愛馬ですよね!?」  まあ普通驚くよね〜と思わず天井のシミを探すふりをするシルフィー(中身オバちゃん)である。 「いや、ま。郊外に馬を置いてくる訳にもいかないしさぁ・・・」
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