続・テオミカ♡食べ歩き会議

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「うーん、他にまともな候補はいないのか……あっ、ジルベールがいるじゃん!」  そう声を上げた瞬間、ミカの顔色が変わる。 「じるべぇるぅ!?!?」  ジルベール・グロリオーサ・マーレイ。英国生まれの有名な二世俳優だ。  ミカは自分とジルベールのキャラが被っていると、勝手にライバル心を抱いている。 「ぜんぜんミカと似てないだろ! 金髪碧眼なだけじゃん。あっちはもう銀幕スターって感じの色男だし」 「ジルベールのせいで、このマンションにおける僕の希少価値が下がるんだよ! 金髪碧眼の美少年は僕ひとりで十分なのに! おまけにイギリス人(アングレ)のくせに何で名前がフランス語読みなの! フランス人キャラまで奪われた!」 「ぎゃんぎゃん騒ぐな! お前とキャラが被ってるのはどう考えてもダーチャの方だろ! LLかSSかの違いだけじゃん」  ルックスも、天真爛漫な雰囲気も、スーパーエリートお坊っちゃま育ちという境遇も、ミカとダーチャはよく似ている。ふたり並ぶと完全にブラザーだ。 「ジルベールは懐かしい故郷の味がしそうだ。俺はときどき味わいたい」 「イギリス(アングレテール)は飯が不味いよ」 「うるさい。じゃあ俺ひとりで懐かしのヨーロピアン風味を堪能する」  テオ◎。ミカぜったい❌と赤字で書き込む。
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