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俺の口は迂闊だった。しかし興味がないわけでもなく、つい俺はそのまま服に手をかけた。緊張して指先が震えたが、幸い脱ぎやすいゆったりとした部屋着だった。
「キスして良いか?」
「う……そ、その……ほ、本当に?」
「するから」
射手は強引だった。そのまま、俺の体を抱き寄せると、初めは触れるだけのキスをした。そして何度も啄むようにしてから、俺の下唇を舐める。緊張でガチガチになっている俺を見ると、その後射手が小首を傾げた。
「少し口、あけて」
「あ、ああ……――んン」
するとすぐに深いキスが降ってきた。舌で舌を絡めとられる。実はキスすら初めてな俺は、息継ぎの仕方が分からず、大混乱状態になった。
「っ、ぁ……」
だが射手は巧みに、呼吸を促してくれた。そうではあっても長い口づけが終わる頃には、俺の全身から力が抜けてしまい、思わず射手の胸板に体を預けていた。
「山羊は、やっぱり可愛いな」
「……、……」
「いっぱいよくするって約束する」
そのまま俺は、射手に支えらえてベッドへと移動した。
――射手の愛撫はとても丁寧だった。
「ぁ、ァぁ……っ、ぅ……」
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