天使の下心

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ネオの指はまるでハープを奏でるかのように私の体に繊細に触れてくれた。 寝ていたのは薄べったいせんべい布団だったのに、まるでわたあめで出来たベッドに寝そべっているかのようにふわふわしているように感じ、染みだらけの質素な部屋には甘い香りが充満しているかのようだった。 ネオも私も最後までは初めてでなかなかうまくいかなかったけれどすごく幸せだった。想い合う二人が繋がる。神聖な行為に感じた。 そのまま抱き合って眠り、朝家まで送ってもらった。 週刊誌に目を黒い線で隠された私が載ったのはそれからすぐのことだった。
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