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「どうしてここに!?」
「ご両親には挨拶させてもらった。卒業祝いと、一緒にいられなかった俺をメイが許してくれるなら・・・。」
ネオはそこで跪いた。
「俺と付き合ってください。」
「えぇっ!?」
「仕事は驚くほど順調だ。それなのに満たされない。自分勝手で申し訳ないけど俺にはメイが必要なんだ。」
「でもネオと私は住む世界が・・・。」
彼は私と違う、強い光の当たる場所にいるべき人だ。私は私なりに穏やかな光のなかで生きていけばいい。
「仕事が変わっただけで俺自身はあの頃と何も変わらない。でもマスコミには追い回されることにはなる。迷惑をかけてしまうのはわかってる。でもこの気持ちを止められないんだ。メイ以外愛せない・・・あ。」
私も同時に気がついた。この間のドラマでネオが相手役の女優さんに言っていたのと同じ言葉だ。
「あのシーン・・・涙が出たよ。ネットでも話題になってた。」
「メイのこと考えて演じたんだ。メイに出逢って初めて感じることが出来た想いを歌詞やセリフに乗せてる。俺がこうなれたのはメイのお陰だよ。俺、一度芸能界離れてよかった。メイと出逢えたから。」
「ネオ・・・。」
私があの頃立ち止まってしまっていたのも意味があることだったのかもしれない。ネオに出逢えたのだから。
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