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そんな私が彼と出会ったのは四年前。
人々が世界に諦めがついてきた頃、彼だけはずっといつも通り世界に向けて孤軍奮闘していたみたいだった。彼が管理局からデータを盗もうとしていたところを、出会うことが出来た。
彼曰く、記憶管理局に勤める私達は非常に興味深い存在だそうで。
「君たちは今や、最早国の頭脳とも呼べる。繰り返される前の情報は何らかの媒体に残っているとしても、ここ八年の新しい情報は君たちが担っているのだから。」
出会い頭にそう誉められて、そのまま彼のプロジェクトに協力することになったのだ。犯罪も一応は未然に防げたし(私と益坂が情報流出をしているとばれれば間違いなく委員会にかけられるが)、何より毎年彼の口からはタメになる情報が沢山手に入るから、何だかんだ便りにしている人物だ。
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