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「ふえっ、……もと、はる、」
「上手にいけたじゃん」
「も、むり、っ!」
「まだだめ」
ぎゅっとしがみついてくるみらいを今度はソファに押し倒して、細くて白い足を肩にかけた。腰を掴んで深く押し入れると、切なそうに声を上げたみらいは既に呼吸が不規則になってる。
ほんと、感じやすいよな、こいつ。
全然物足りないけど、先にへばってしまったら元も子もないので、ソファの上ではぬるく繋がることにした。ゆっくり、快楽を伝えるように律動すれば、酸素を得ようと小さな唇を動かしていたみらいが、やがて熱い吐息を吐くようになる。
「……んっ、もとはる、」
「なに?」
「ぁ、あ、……これ、」
「これ?ゆっくりすんのすき?」
「……んっ、ぁ、す、き、っ」
「ふーん、じゃあ甘やかしてやるよ」
ぐっと顔を寄せて、みらいの小さな頭の横にある耳に唇を寄せて囁く。
「みらいちゃんはいつも頑張ってるし、俺が労わってあげる」
労るどころか完全に性欲処理に利用してますけどね、なんて遊ぶようにみらいの耳を甘噛みすれば、反動で震えたみらいが少し迷うみたいに目線をこちらに向けて、手を伸ばしてくる。
「……っ、じゃあ、ぎゅってして……、?」
───利用されてるのは、俺かも、なんて、
涙の膜が張り、煌めく大きな瞳を見ていると、心が揺れるのは気のせいだと思いたい。
気のせいだと思いたいから、細い体を引き寄せて強く抱きしめた。耳元で零された「もとはる、」の甘い声に、何も言わずみらいの頭を撫でて、何かに蓋をするように目をつぶった。
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