10人が本棚に入れています
本棚に追加
デートなんかじゃない
徹平の後を少し離れて歩く。
オーバーサイズのTシャツとデニム生地のショートパンツ、スニーカー。
ブランド物のハンドバッグを手首に掛け、買い物袋を下げ、歩いているだけで、注目の的。
GよりのFカップの胸、括れたウェスト、細い脚は単に細いだけじゃない。
キュッとしまった小さなお尻も、常日頃の体型維持の賜物。
胸だけは違う。
昔は、男子生徒から嫌がらせされたり、嫌な思いもした事はあるけど、今は気にしてはない。
徹平が向かった先は飲食店なんかじゃなく、人目の少ないラブホテルだった。
私と徹平はセフレだから。
「あー、疲れた」
荷物を投げやり、ソファに飛び込むように座る。
「早くシャワー浴びてこいよ、MiU」
「そんな焦んなくてもいいじゃん。ちょっとゆっくりさせてよ。歩き疲れたし」
徹平がにやにやしながら、歩み寄ってきて、私の前に屈んだ。
「ダーメ。2時間しかないんだから。ゆっくりするなら、また後で」
「ったく、溜まってんの?徹平」
その場で私は服を脱ぎ下着姿になった。
白と水色のブラを取ると、ぷるん、と胸が弾けるように顕になった。
「相変わらず、堪んねー、MiUの体」
徹平が私のお尻を揉みしだく。
「もう、邪魔!早くシャワー浴びて来いって言ったの、徹平でしょー?」
さっさとショーツも脱ぎ、私は浴室に向かい歩いた。
バスタオルを巻き、戻ると、徹平は既にボクサー一枚の姿で備え付けの冷蔵庫から取り出した缶ビールを飲んでた。
オシャレにセットされた茶色い髪と、筋肉はないに等しいけど細身な体。
「俺もシャワー浴びて来るから。MiUも何か飲んどけよ」
「うん」
浴室に向かう徹平を見ず、私はしゃがみ、冷蔵庫を開け、缶ビールを取った。
最初のコメントを投稿しよう!